もっとも美しい嘘
11月になってからは散々だ
インフルは襲来するし、
米国の最新細菌兵器に攻撃はされるし
タヌキはいよいよ人間としてコミュニケーションできていないし
心に無数の槍が刺さり
抜けた穴がただ広がっていくのを
眺めるしかできないのだ
かつてないほど寝込んでいる時期が長い期間だった
さいきんは特に、PCにも依存していないから
ただひたすらに天井を眺めながら
苦しみからの解放を祈るばかりである
かつて何もしていないということほど退屈な時間はないと思っていたものだが
いざそうしてみると、
今はもうくすんでしまった、かつての光に深遠をみる
幾重にも重なった
現実の、あらゆる物事における
微かな共通点に、
不思議と意味をもたせて
深く、より深くと
高く、より高くと歩を進めた結果
これに違いあるまいという
真実の裾を掴んだ気になり
振り返って考えてみれば、そのような真実など
とても重石をおけるような代物には思えない
かつて何度、そのような探求を試みただろうか
ああやって倒れるまで、ここしばらくは忘れていた
しかし今でも何も変わらない
登りに登り詰めた結果、
山頂をみた当人であっても
記憶の中で、確かに輝いていたはずの光が
振り返れば、やはりくすんでいる
その瞬間でしかみえない光が、
過程を踏むことでしかみえない光が、
くすんでまるで輝きそうもない石ころが
いつしか深遠をみせるようになる
少なくともそう思えていた探求の結果
石ころに、
意味を認められるようになるのだ
ときに、映画や本を観ていると
一体、これが何を目的としているのか
欠片の理解も及ばぬ時があるが、
そこに深遠をみる
彼らの光が拝めればそれにこしたことはない
しかしそれは生易しいことでなければ、
深遠はないかもしれぬ
また、
ある人は、より多くの心が照らされるよう
巧みに、神経質に、完璧につくりあげることができるかもしれない
しかしまた、
無骨に、描いた現実でしか輝かぬ光もあるかもしれない
そういった奇跡を、好悪の渦から顔を出して、手をのばしたい
- Posted by at : 2009.11.27 | Comments [0]
- Category: [Crypin Story]
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