死にながら、生きるのはもうやめろ
「私はどうでもいい、何もいらない」
という言葉をよくきくが、
その言葉とひとしく
無愛想な態度をみることがある
だが、すべての人々にせめて一度だけでもよいから、
他人に対して悪意を抱いているときに、
心底、誠実に「私はどうでもいい、何もいらない」
とほんの一瞬でもよいから
自分のために何一つ望まないようさせてみるがよい
簡単な内面の実験によって、
その放棄の度合いに応じて、
一切の悪意がたちまち消滅し、
それまで閉じ込められていたすべての人に対する
好意が心の底から激しく湧きおこるのを感じるはずだ
-トルストイ
心の枷をはずし、飽くなきところまで自己満足を追求した結果
おくりびと日記のような
暴挙に及んでしまい
たいへん反省しております
おくりびとに心を奪われていた、二週間
その間にも色々なことがありました
ここ2ヶ月は、仕事もプライベートも比較的忙しく
僕の心はかつてないほど憔悴しきっています
連絡をとりたい人にもなかなか一声掛けられない
仲良くしたい人にもなかなか一声掛けられない
大げさではなく、自分が何をしたいのかもわからない
フリスクしか食べれない
フリスクインフルエンザに掛かっています
もし、いま一言
「元気にしてるのか」と、メールの一つでもうつ力が僕にあれば
もうしばらく、人生に執着する理由ができるかもしれない
彼に、彼女に、遊ぼうと一声掛けられたら、明日への希望をもてるかもしれない
これがやりたいと明確な思いに駆られてさえいれば
おきてから数時間も天井を眺めることもないだろう
目の前に積み上げられた前に進む目的を、
消化しているうちは、何も考えずに済む
そういえば、僕は考えているときが一番、苦しい
苦しい、でもどうでもいい
いま不安なのは、この忙しさが、仕事が、すべて消化し終わったとき
襲ってくるであろう虚無感をどう凌ぐか
やがて確実に訪れる氷河期に備え
自然が準備を怠らぬように、
自然に生きる生き物がそうであるように、
目覚めろ、僕のDNA
冬を越すんだ、考えろ、考えろ、考えろマクガイバー
ともかく、おくりびとを差し置いて書くにもならなかったが
先日、僕は、数年ぶりに家族水いらずという
奇跡に遭遇した
母上、父上、ミチヨ、ヨウスケ、お婆ちゃんA、お婆ちゃんB
家族水いらず
7名が集い、ひらかれた
黒田サミット
なにやら、父上に喜ばしいことがあったらしく
その為のお祝いだという
当日、僕が家でぼーっとしていると、携帯が鳴った
ディスプレイをみると、「一親等さんから着信があります」と書いてある
成る程、父上からお電話だ
こうして僕は連れ去られた
場所は帝国ホテル、なだ万
目の前には、お婆ちゃんAとBが待機している
Aの方はよくご挨拶をするが、Bに関しては、すれ違ってもお婆ちゃんだなんてわからない
しかし、目の前の彼女が僕のグランドマザーであることに疑いの余地はなく
僕も一応、大人になったということをあらわすために
一礼
「お久しぶりです」
はい、無視されました、目の前にいるのに
気付いてないのか・・・?
これ程の緊張・・・100年はなかったぞ・・・!
隣にいる母上がお婆ちゃんBに一言、
「お婆ちゃん、明臣ですよ」
「何年ぶりですかね?」
「おわかりになりますか?」
確かに僕に血を分けたはずであるお婆様は、母上の言葉をうけてこう言った
「わたしもう、この二人誰だかわかんない」
うっそー、まじっすか
なんですかこの人
目の前の人にそんなこと言っちゃうんですか、ありなんですかそれ
しかし・・・直感でわかったぞ・・・!
間違いなく・・・僕はこの人に一番似ている・・・
彼女の血を色濃く受け継いでいる、確信をもった・・・
僕は呆気にとられながらも店に入った
懐石料理なんて久しぶりだ・・・が
僕はこのあと数万倍大事な用事を控えていたので、アラカルトから一品選んでおしまい
他の皆様は、前もってコースで頼んでいたらしく、よくわからないものを食べている
個人的にはおしんこの一つでもあれば充分・・・というか
これからランチだというのに、わざわざ食っていられない
しかしアラカルトといっても、5000円からみたいな都博史を馬鹿にしているとしか思えない値段ばかり
しょうがないから
一番高いてんぷらを頼んだ
海老とシイタケ食べた、めちゃんこおいしかった
残りは隣の男性にあげた
彼の名はエース、僕の弟
「エース、自分もう駄目です、後はお願いします」
僕はそういい残し、席をたった
「アニキ、もういらないってさ」
エースは、母上にそう言った
いやいや、あのさ、君、コミュニケーションっていうのはさ
話しかけられたら話しかけられた人に話すんだよ
うちに話しかけられて、母上に繋ぐっていうのは、それリレーだよ
あなたは僕の言葉を、一体何処まで繋ぎたい、母上に、何を求めている
オレが見えないのか、すぐ傍にいるのに
そうして僕は彼らのもとをろくな会話もせずに去り
一日中銀座から芝やら浜松町まで歩き回り
空を眺め
週末を終えた
それからまた一週間
不毛な残業を乗り切り
頭痛と戦いながら、土曜日を迎える
先々週までは、飲み会やらで忙しかったアフターファイブも
先週は残業で失った
おそらく今週はうつ病で失うだろう
ともかく残業で失った平日を取り戻すべく
土曜は呑み続け
日曜はまた歩き続け
こんにちにいたる
・・・これは、何してるの?
ぺす「うーん・・・生きてる:)」
あー
つまんない
新潟県民がいたから、合宿のときに味わった恐怖
ペンションでだされたディナーの献立
白米、ミートソーススパゲティ、ちくわ
人生最大の屈辱について、一言物申しておいた
「新潟人はいっつもこんな晩ごはん食べてるんですか?」
「都民なめてるんですか?」
彼女は申し訳なさそうに謝っていた
なんだかこっちも申し訳なくなった
だから、写真をみせてあげた
僕のもつ最大の免罪符
人類ミナ友達
これと友達になれて、あなたと友達になれないはずがない
次の日、水族館へと赴き
魚など眺めてはみたものの
いやはやなかなかどうして
これじゃ・・・一体どちらがみられているのか・・・
檻にいれられ、必ずありつける食事と友に大事に生かされている
魚たち
こいつら・・・いわばな魚中の魚
僕ら人間のなかで、宇宙にいけるのは一握り
選ばれた人間が、その為に必要なありとあらゆる教育をうけ
その果てに、ようやくたどり着ける、新世界
魚たちはいわば・・・人でいう・・・宇宙飛行士
つまり、エリート中のエリート
そんなVIPたちに見守れながら、
透明なトンネルに閉じ込められた僕らこそ、見世物に他ならない
やつらはきっと、水中でカルボーン片手ににやにやこっちを眺めているに違いない
こうして僕の一週間は、絶望で終わった
生きたい
死にながら生きるのはもう、いやだ
マクガイバー
- Posted by at : 2009.5.23 | Comments [0]
- Category: [Crypin Story]
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